2013年06月23日

スーパードクターK 真船一雄 第1巻 カルテ7◆復活への闘志

手術室にて前回からの続き。

「大谷!」
「オレがもう一度バレーボールができる体にしてやる!」

というKの決意表明から始まります。

逆巻助教授は城南大にやってきた事を喜んでいますw

橋爪はいかにもヤクザ風の黒服・サングラスの漢達を招集し、K抹殺に向けて動き出します

手術室ではそんな事はどうでも良い風に淡々と手術が始まります。

「念のため輸血を準備しろ!!」
「右前腕部接合術!」
「切断肢をこっちによこせ!」

とKは的確に指示を出しながら手術準備を始めます。

他の医師達は
「しかし・・・・見れば見るほどひどい・・・・やっぱり切断術に切りかえた方がいいんでは・・・・」
と接合を諦めていますが、

Kは接合手術に微塵の迷いもありません。
「この男はバレーボールなしでは生きられぬ男だ」
「よって・・・・バレー選手として必要な筋肉 腱 及び神経を最優先に接合する!」
と術式を説明します。

実際の接合術でも細い腱の場合は全ての腱を繋がなくとも、同じような働きをする太い腱がありますので、必ずしも全ての腱を繋ぐ必要は無いとされますので、スピードを優先する場合には適切とも言えます。

術式を説明しても他の医師達は押しつぶされてぐちゃぐちゃになった患部を見ていますので、

「かといっても・・・・どれがどの腱なのかさっぱり分からん!!」
「バレーなんかできるようになるわきゃないじゃないか!!」

と接合が不可能であるという主張を曲げません。
これも普通の医師なら無理からぬ事です。




前腕部は骨が尺骨と橈骨とに別れていて接合がそれだけ困難になる
特に指先に指令を送る腱が複雑に入りくみ集中している場所・・・・それが前腕部なのだ


と解説も入ります。

Kはそんな他の医師達のたわごとには耳をかさずに、黙って見ていろと言い放ち手術を開始します。

駆血帯で腕を締め付けて出血を抑えて骨を金属プレートとネジで止めていきます。

骨を繋げたら、指の先までを曲げる重要な筋肉である深指屈筋を接合し、次は指先のデリケートな動きを可能にする、指の第二関節までを曲げる浅指屈筋接合、次は長母指伸筋接合・・・

潰れてる筋肉、腱をなんのハンデにもなっていないかのごとく全ての腱がどの腱なのかを正確に判別して繋いでいきます

そうしてバレー選手に必要な腱どころか全部つないで他の医師が奇跡と言わしめるほどの腕前で接合術を終わります。

「い・・いったいどこを縫合したのか 全然わからなくなってしまったぞ・・・・」
「バレー選手に必要な腱どころか・・・・全部繋いでしまったじゃないか!!」

と他の医師は感嘆しまくりです。

手術が終わってしばらくしてから・・・
橋爪達が乗り込んできます。

「病院の出入り口はすべて封鎖しろ!」
「Kをこの病院から一歩も外へだすな!!」

「弾丸を点検しておけ!」
「やつをあなどるなよ!!」

「追いつめたらオレに連絡しろ!」
「とどめはオレがさす!!」

橋爪も殺る気満々ですw

しかし・・・

逆巻にKの居所を聞いた橋爪は肩透かしを食います。

Kは橋爪達が駆けつける二時間ほどの間に切断肢の接合術を完璧に終えていたのでした。

「やつは大谷とかいうバレー選手の切断した腕の接合術をしているのだろうが!?」
「切断肢の接合術が二時間やそこらでできるわけが・・・・」

逆巻に掴み掛かりながらも、Kが神業のメスをふるう事を失念していた事に橋爪も気付きます。

手術によって腕が繋がった大谷のもとにはオリンピック強化委員のおっさんどもが駆けつけます。
見舞いではなく、自分らの利益しか目に無いオヤジどもです。

大谷が手術が完璧に終わったと説明しても、バレーが元どおりに出来るとは全く思っていない口ぶりで怒鳴り付けて出て行っただけなのでした・・・

「活躍している時はちやほやしてケガしたとたんこのザマだ」

と大谷も呆れています。

しかし、「五輪まであと4か月だってのに・・本当にオレはまたバレーができるのか?」と自信がある訳でもありません。



一ヶ月経った頃にようやくギプスが取れます

そこへKから小包が届きます。

見舞いの品かと思って箱を開けてみるのでしたが、中身は手紙と古雑誌といくつかのボールのみという訳の分からない品物。

手紙にはそれを使ってのリハビリを指示する内容が書かれており、それをこなせば必ずバレーができるようになると書かれていました。

内容物
1、ソフトボール大のスポンジボール
2、1よりやや小さいスポンジボール
3、空気を抜いた軟式テニスボール
4、普通の軟式テニスボール
5、硬式のテニスボール
番号順にだんだん空気圧が高く、大きさが小さくなっているボールです。

ギプスが取れて最初の一週間
1のボールを一分一秒たりとも手から離さず一日500回以上は力を入れて握り続ける

次は送った古雑誌をつかむ練習
一日500回以上!
あくまで指をのばしたまま握る事
その本も徐々に本を薄く重さを増していくこと


大谷もその意味が分からないながらもリハビリを始めるのでした。

しかし、一度切断された腕の握力はほぼゼロになっており、第一段階の一番でかくてやわらかいボールも握れません

そんな自分の腕の状況に落ち込んでるところへ、助けられた子供が見舞いに来ます。
大怪我をさせた事を謝る子供でしたが、無事にくっついた腕をみて安心するのでした。

そして、大谷も「オレのやったことはまちがっちゃいなかったな」と立ち直ります。

Kは医療漫画ではありますが、手術描写だけでなく、このような心理描写も秀逸です。

絶対復活してみせると助けた子供に誓う大谷でしたが、オリンピック強化委員のオヤジどもは単調な訓練を繰り返す大谷を見て他の選手を見つけなくてはと頭を抱えます・・・

そして二ヵ月後全ての段階のリハビリを終えた腕をみて、理学療法士も

「切断してからまだ二ヶ月だっていうのにこれほど握力の回復が早い人ははじめてみますよ!!」
「その証拠にほら・・・・」
「指を曲げて指先がてのひらにつくというのは切断した人にとってはすごいことなんですよ!!」

とKの指示したリハビリは特別なリハビリをしたのかと専門家が驚くほどの驚愕の効果をあげたのでした。

しかし、切断した方の腕は腫れており、四六時中患部がうずくという完治とは言えない自覚症状があるのでした。

そこにKが現れます。

大谷の回復ぶりを見て、「オレの指示は守ってきたようだな」とつぶやきます。

「なあ!これは握力を増すためのトレーニングなんだろ?」

と大谷が聞きます。

「正確にはボールを握ることによって、そして指をのばして本をつかむことによって屈筋を鍛えるためだ!」

と説明します。

大谷は握力の回復は実感するものの、しびれがあり、腫れて重苦しい腕では魂の入ったスパイクは打てねぇ・・・・
このままじゃダメなんだ!!

とKに訴えます。

Kは「そんなことだろうと思ってな今日はそれを治しにきたんだ」と腕を繋いだだけでは完治しない事を見越していたのでした。

「その腕のしびれは切れた神経がうまくつながっていない証拠なんだ、そのつなぎ目のパルス(震動)を今とってやろう」

と???な説明をします。

腕のつなぎ目を両手で掴み

「わかる わかるぞ 神経のパルス(電気刺激でおきる拍動)を感じる・・」

神経のつなぎ目が正常ではない・・・・
異常放電が起きている・・・・

人間の体からはいつもある程度の電気が放電されている
Kはこれを利用してパルスを正常にしようとしたのだ――

この辺の説明と治療はK一族の秘術のようなものです。
人間の体の全てを知り、自分の能力を全て引き出せるK一族だからこそ出来る技です。

そうして、治療が終わり、大谷の腕は完治したのでした。

そこへ一発の銃声が・・・

Kが狙撃されたのでした。

病院を張っていた橋爪達の仕業です。

以下、次回に続く。

これは良いヒキで終わっています。
このような上手な展開は昨今の漫画にはあまりありません。
人気があれば作者が安心しきって、ダラダラ続くというような緊張感の無い展開にはうんざりします。

posted by しりうすぅ at 23:05| Comment(0) | スーパードクターK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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