2013年06月01日

スーパードクターK 真船一雄 第1巻 カルテ2◆闇の中の手術@

母親と小学生の男の子の何気ない会話から始まります。

エレベーターから降りて数分後にビルにヒビが入り始めます。
地鳴りのような音がして崩れ始めるビルで・・・

一升瓶の酒をくらってるおっさんと供に瓦礫の直撃を受ける母親。

奇跡的にも子供の方は無傷で助かりますが、おっさんは、瓦礫の直撃を受けて即死してしまいます。

そこに偶然居合わせたKが子供の声を聞いて助けに入ります。

「よく見ておけ これが死というものだ ほんの数分前まで生きていた人間も・・・・ 死んでしまえばその通りだ」

と言いながら瓦礫をどけていきます。

母親は初見の診たてでは頭と背中を強く打ち、瓦礫がわき腹に刺さってる重傷です。
しかも破片が体内に残っているので急いで摘出する必要もありそうです。

それはさておき、Kは瓦礫の崩れ方を見て手抜き工事と見抜きます。
流石は帝都大学首席卒業の天才、建築学にも精通しています。

母親の状態を見て泣きじゃくる子供に冷静に症状を説明し始めるK。

「人間の腸の組織は非常に弱い このままでは腸が壊死してしまう」
「それにまだ体内にあるガレキの破片が動脈にでも突き刺さってしまえば・・・・」
「大出血をひきおこす」

それを聞いて引きつる子供・・・
子供が冷静に聞いていられる内容ではありませんね。

そしてガレキに閉じ込められたままで手術をする事を決断します。

アームカバーに仕込んであるメスを取り出すK。
この時点で普通ではありませんが、スルーしてOKです。

子供が冷静にこんな所で手術をするのを心配し始めますが、そんな事を気にするKではありません。

何か使えるものは無いかと母親のバックを漁って裁縫セットを発見。
「ウム・・・・これは使える」と子供のたわごとなどどうでも良い雰囲気です。

子供に死を理解させるために、ガレキに潰されて即死したおっさんを教材にして、

「そこの男をよく見ろ それが死だ!!
「その男はもう人間じゃない ただの肉の塊だ」
「おまえの母親も放っておけばそうなるんだぞ」

と諭します。

おっさんの一升瓶に入っていた酒をメスと手に吹きかけて消毒。

針をピンセット代わりにして器用に細かな破片を取り出していきます。
16個のガレキをいりくんでる腸から取り出す作業は手術室で無影灯の光があっても手間の掛かる作業ですが、ガレキに囲まれた薄暗がりでの作業は更に困難を極めます。
術野を確保する為に必要な血液を吸い取る吸引器やガーゼもありません。

順調にガレキを取り出して残るは一つ・・・
透明なガラスの破片を取り出しに掛かります。

ガレキの影響で血行が悪くなり腸が壊死し始めて急ぐ必要がありますが、最後の破片は腸の奥深くまで突き刺さっていて一番厄介な破片です。

その時・・・

かろうじてバランスを保っていたガレキの天上が崩れK達が居た空間を押しつぶそうとします。

とっさに子供を突き飛ばして回避させますが、Kは巨大なガレキ(岩盤と言っても良いようなおそらく数トンはある)を背中に受けてかろうじて支えますが・・・

母親はその時の震動のショックでガラスの破片が動脈を突き破って大出血を始めます・・・

「このままでは出血多量でショック死だ・・・・」

で次回に続きます。

このエピソードでKがいつもメスを持ち歩いている事が明らかになりますが、野獣の肉体と野獣の筋力が初披露される記念すべき回です。

Kのマントの中にはその他のアイテムも常備されていますが、それは後のお楽しみです。

他の被害者がいるのかも気になるところですが、そんな事を気にしていてはこのマンガは楽しめませんので考えたら負けです。

とりあえず、ガレキに潰されそうになりながらの決死の手術シーンを素直に楽しみましょう。

posted by しりうすぅ at 15:37| Comment(0) | スーパードクターK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

スーパードクターK 真船一雄 第1巻 カルテ3◆闇の中の手術A

前回からの続きです。

巨大なガレキを背中で支えながら、「ケガはないようだな・・・・」と子供を気遣うK。

子供は大量の出血を見てパニック状態ですが、Kは諦めません。

「あきらめるな・・・・手術続行だ・・・・!!」と子供に言います。

できるわけが無いと泣き喚く子供ですが、こんな状態ではもっともな事です。

Kは巨大なガレキを支えてるので両手は使えません。
さぁどうするのか・・・・

Kは迷わず、「お前がやれ オペの続きを」と子供に言い放ちます。

子供はできっこない、無理だとわめきます。
当然ですね。

しかし、Kは冷静です。
「動脈の出血は勢いがすごい それに腸の組織は非常にもろい ここまで出血量から考えて・・・・ 出血多量のショック死まで あと5分!!」
と診断します。

そして、まずメスを取れと指示しますが、ガレキの直撃でメスがひんまがって使い物にならなくなっています。

「もうママは死ぬんだ――!!」

と子供は絶望的になります。

そこでKはとっさのひらめきで、
「そこの酒ビンを割れ!」
と指示します。
当然ながら子供は理由が分かりません。????状態です。

それでもかまわず「だまって言う通りにしろ――!!」と絶叫気味で指示します。

まぁ理由くらい説明してから指示すれば素直に聞くんだろうと思いますが、そこは無骨なKですから子供の扱いなんて分かりません。

ビンを割ったガラスのかけらをメス代わりにするのが目的だったのでした。

ヘアピンとガラスのかけらを残った酒に浸けて消毒させて、母親の手術再開です。

Kは冷静に指示を出します。

「お母さんの傷口を広げて手を入れろ そしてやぶれた血管をそのヘアピンでとめるんだ!」

素人のしかも子供がいきなりやるには凄くハードルが高い処置です。
子供は吐き気を抑えながらやろうとしますが、やっぱり出来ないと泣き叫びます。

しかしKは「あと3分だ」と現実を冷静に伝えます。
そうです、うろたえてる時間などないのですぅ。
さっさと処置をしなければ確実に死ぬという事を子供に伝えるには冷静になるしかありません。

「死んでしまえば・・・・ただの肉の塊だ!」

と。

Kは動脈の位置などを正確に子供に指示しながら処置をさせていきます。
内臓や血管の位置関係は個人差があり、正確な位置を知ってるのはKだけですが、流石にK一族の医師です。
一度見た内臓の位置関係は完璧に把握しています。

直視しなくとも指示に間違いはなく、見事に血管にヘアピンを挟む事に成功します。
挟んだ後で、完全に止血する為に糸で縛る指示も出します。

止血は何とかなりましたが、大量出血の原因となった残る一つのガレキ除去は忘れてはいけません。

「これからが本番だ!」「今度はガレキを取り除く作業だ」と手術を続行させます。

しかし、血流でながされてしまい、破れた血管の周囲を探させてもガレキは見つかりません。

時間はどんどん過ぎていきます。Kも必死に考えます。
そして・・・腸の一部が変色している事に気づきます。
ガレキの影響で血流が悪くなったせいでしょう。

そこを探させて見事にガレキ除去を完了させます。

本格的な処置は病院で行う事にして、開腹した腹を仮縫いさせます。

終わった頃に崩れたビルのガレキ除去作業が進み、Kが支えていた巨大なガレキも除去されて、救急隊員がK達を発見して母親は搬送されていきます。

ビルのオーナーが礼を言いに現れますが、
「一人死んだぞ」
「手抜き工事でずい分もうけたようだが・・・・」
「その何倍もの賠償金を支払うハメになったな!」
と釘を刺します。

子供はこの救急隊員も驚くほどの完璧な応急処置を乗り越えて、Kに「いい勉強をしたな」と言われて、ヘタレ卒業です。

Kは見返りも求めず颯爽と去っていきました。

これだけの事故なら他にもけが人はいたはずですが、死者が一人だけというのは奇跡に近かったのかもしれません。
医師免許の無い子供が手術をする事は通常なら「医師法違反」ですが、今回のケースは「緊急避難」に当たるので問題ありません。

もっとも、K一族の教えでは「命より重い法などオレは認めぬ」という事なので、

 人を救う為なら法などハナクソも同然

 ですがね・・・

posted by しりうすぅ at 19:41| Comment(0) | スーパードクターK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月02日

スーパードクターK 真船一雄 第1巻 カルテ4◆心臓を狙われた男@

城南大学学長 大河内秀正私邸 にて、主治医が病床につく大河内老人に病状を説明するところから始まります。

重度の冠状動脈疾患・・・いわゆる狭心症です。

主治医も手術には高齢で耐えられないし、心臓の組織全体が悪化してる為、余命3ヶ月と診断しています。

しかし、この妖怪のような老人
「ワシはまだ死ねぬ・・・・もっと・・・・もと生きたいのじゃ・・・・!!」
と生への並々ならぬ執着心を見せます。

地位と権力を手中にし、城南大を磐石の体制にする為にあと一年は寿命がもってくれればと・・・

そこで主治医は・・・「唯一の助かる方法は・・・・心臓移植です・・・・!!」と禁断の治療法を提案するのでした。

この当時、日本は臓器移植後進国であり(現在でも後進国でありますがw)、1968年の札幌医科大学でのいわゆる和田移植の後遺症で長らく脳死移植や心臓移植はタブー視されていました。

今でもその後遺症は尾を引いており、法整備が進んでいるにも関わらず、臓器不足は一向に改善の兆しを見せていません。
生体臓器移植については日本人の美徳観念で、子供の為なら親が臓器を分け与えるのが当然のような風潮ですが、それも本来は異常な行為といわざるをえません。
それによって助かる子供も多いですが、健常者の命を危険にさらす行為を美談と捉えてしまう風潮には些か疑問を覚えます。

日本でも脳死患者数は年間2000人程度発生してるとされるが、移植の意思を明確に示してる人はかなり少ないのが現状である。

禁断の手術であるにも関わらず、
「そ・・・・そうか!!ワシの心臓を若々しい臓器に取り替えればワシの夢もかなうというのか・・・・!!」
と大河内学長も心臓移植に非常に乗り気になります。

しかし、主治医は学長のお体に負担を掛ける事なく、手術ができる医師はこの日本には居ないと断言します。

そこで登場したのが、大河内学長の懐刀であり、Kの宿敵ともなる「橋爪」だったのでした。(もっとも、橋爪が一方的にそう思ってるだけですが)

そして、大河内学長の体に適合する臓器の持ち主を探すプロジェクトが始動!!

しかしながら、高齢の学長の体に負担を掛けずに移植できる腕を持った医師はいないと主治医は思っています。

しかし、橋爪は「一人いる!」と断言し、主治医も

「まさか・・・・あの・・・・?」
臓器移植のプロフェッショナルと呼ばれた幻の天才外科医・・・・?」

と失念していた男の存在を思い出すのでした。

そして、狙われたのが学長のHLAに適合する臓器を持つ

「桑田広志」

橋爪は早速行動をおこし、自動車電話で救急車の手配を指示しながら、車のギアをドライブに入れて道を歩いている桑田広志を躊躇なくひき殺す勢いで轢きます。

そして、学長に報告する主治医。

学長も
「フフフフさすが橋爪じゃ・・・・ やることが早いわ」
と橋爪の仕事の早さに感心しています。

「その桑田という青年も大河内の心臓となって生き続けるのじゃ・・・・きっと喜んでくれるじゃろうて!!」

狂いっぷりも半端ではありません

橋爪がコンタクトをとったのはお察しの通りKです。

Kは病院で大河内に会い、主治医になる事に同意します。

そして、臓器提供者となる桑田青年を診ます。

偶然学長に適合する臓器を持ち、ロクな治療もせずに、ほぼ放置状態になってるのを見て、交通事故で運ばれたものでは無い事を見抜き、バンパー創が脛ではなく、ひざにある事で、急ブレーキが掛けられた形跡も無く、全身の傷や骨折の具合から時速80キロのスピードで真正面からはねられてる事も一目で見抜いたのでした。

橋爪は報酬3千万を用意すると言い、買収にかかります。

黒服の男達も勢ぞろいで、銃まで見せる周到さです。

Kは快諾ではありませんが、助手を指定する条件で手術を引き受けます。

電話した相手は寺沢病院の高品です。

ゴムシートと針金と何に使うか分からないものを持ってくるように指示します。

高品は城南大病院の異様な雰囲気を訝りながら、Kから術式が心臓移植である事を知らされます。

そして、Kは

「ケッケッケッケ ワシは第二の命を手に入れるのじゃ――!!」

という大河内老人の雄たけびを聞きながら、高品と手術着を着て手術室に入り、以下次号に続く・・・
 

今回の話に出てきたワードで一般人にはあまりなじみのないものに、バンパー創があります。

バンパー創とは車のバンパーによる打撲痕で、成人が立ってはねられた場合には、乗用車では脛、バス・トラックでは太ももに生じて、当然ながら、真正面、真後方からでは左右の足の同じ高さに見られる傷です。

衝突部には表皮剥奪、挫創、皮下出血、筋肉内出血、骨折等様々な損傷が診られます。

正面や側面からの衝突では時速40キロ以上でも骨折が見られますが、後方からでは膝関節の屈曲や筋肉によって衝撃が緩和される為に、時速70キロ以上の速度が無いと骨折しないという統計があります。

バンパーの高さは走行中は静止時よりも低くなり、急ブレーキを掛ければKも指摘していた通り、20センチ以上は沈み込みます。

神業のメスは今回見せませんでしたが、闇の社会でもKは名の通った医師である事が分かります。
臓器移植のプロフェッショナルと言われていますが、プロと言われるほどの技術をどこで身に付けたのかは不明のままです。
細かい事は気にしたら負けです。
Kがこの局面をどう乗り切るか、素直に楽しみましょう。

posted by しりうすぅ at 15:42| Comment(0) | スーパードクターK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。